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ケーススタディ

型を学び、型を破り、自分らしい型をつくろう

 4月は入社式の季節。私も4月はじめに2日間の新入社員研修を受け持った。最近は、中堅や管理職研修が多く、新入社員は久しぶりだ。ビジネスマナーから仕事の進めかた、コミュニケーションまでと文字通りの仕事の基礎コース。みんなさすがにまじめに受講している。
名刺の受け渡しやおじぎの仕方、電話の受け方、一見当たり前のことばかりのようだが、それができる新入社員は思いのほか少ない。何度も練習することで自分らしいスタイルが身についてくるのだろう。最初の頃、ビジネスマナーを教えることに気が進まなかった。型にはめるよりもそれを使う自分をどうつくるかが大事なのでは?そんな想いももっていた。しかし一つ一つのことにまじめに真剣に取り組む新入社員と接してみて、「守・破・離(シュ・ハ・リ)」という言葉の重要性を改めて感じた。

「守・破・離」とは茶道の修行に由来することばだという。『守』とは、師匠の教えを正確かつ忠実に守り、基本の作法、礼法、技法を身につける「学び」の段階。できるだけ多くの話を聞き、師匠の行動を見習い、その価値観や考え方を自分のものにする。
『破』とは、その教えを守るだけではなく、破る行為。身につけたものを洗練させ自分独自のオリジナリティを創造する段階。そして、『離』。師を離れ、自分のオリジナリティを発揮させ、独自のものに発展させてく。
スポーツでも音楽でも基礎作りが重要だ。単調な基本練習の中に、ワザや技術の基礎となる重要な型が含まれている。それを繰り返し行い、習慣となり無意識に実践して、初めて次の段階へと進むことが出来る。

ビジネスもそうだ。基本をしっかり体に覚えることで様々な場面で応用がきく自分になる。単調さ、単純な繰り返しの先にあるものをいかにリアルに感じ実践できるかが、進む道の方向を決める。
新入社員の方は、これからしばらくは単調なビジネスの基本練習が続くだろう。型を学ぶ単調さに負けず自分らしい型を作るために、今はとにかく目の前のことに一所懸命になって欲しい。

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