Home >
ケーススタディ > していることを好きになる
ケーススタディ
していることを好きになる
セミナーで出会った女性たちから時々近況報告のメールをもらうことがある。
A さんはそんな一人だ。2歳の子どもを預けて再就職セミナーに参加し、その後パソコンスキルを習得し派遣で働き始めた。やがて2人目を妊娠。妊娠中にキャリアアドバイザーの資格試験に挑戦し見事合格。現在は、市の施設で非常勤職員をしながら就職支援の企画やセミナーをしたり、高校で非常勤講師としてパソコンを教えたり、と子育てをしながらイキイキと仕事をしている。
一方のBさんは30代前半の独身女性。海外留学しデザインの勉強をした後帰国。英語に関わる仕事やデザインの仕事を探すがなかなか見つからない。ようやく正社員の道もあるという翻訳のアルバイトに出会う。長時間勤務でサービス残業は当たり前の会社らしく、正社員になれたとしても体がもつか不安だともらしていたが、ひと月もしないうちにやはり体調を崩して退職したというメールがきた。
自分のしたい仕事になかなか就けずに悩むBさんと、やりがいのある仕事を手に入れたAさん。二人とも私のセミナーを受けたときはともに「失業中」という状態だった。
二人のどこに違いがあるのか。Aさんは最初からパソコンを教えたいとかキャリアアドバイザーになりたいと思っていたわけではなかった。まずは就職に有利だろうとパソコンスキルを学び派遣会社に登録し仕事を始める。与えられた仕事を一生懸命こなし取り組む一方、興味のある講演やスキルアップの研修などには積極的に参加し、講師にメールを出したりさまざまな情報を集めたりしていた。そして、徐々に自分のしたい仕事が見えてきた。それがキャリア支援の仕事だった。その後連絡を取り続けていた講師からキャリアに関する仕事を紹介されて現在に至っている。Aさんはその時々でしていることを楽しみ、常に行動することで自分のしたい仕事に徐々に近づいていったといえる。
一方、Bさんは自分のしたいことにこだわり、それ以外の仕事には興味を示さない。せっかく紹介された仕事も「これは本当に自分のやりたいことではない」という思いが強く、不満や不足感の方が先にたちうまくいかない。失業してからすでに2年近く。なかなか思うような仕事に就けないでいる。
自分の理想とする職場や仕事を手にするのはそう簡単なことではない。最初からやりがいのある仕事と出会える人はほんのわずか、というのが現実だ。とするならば、「今していること」を楽しむ、という考え方は大きな意味を持つのではないだろうか。「仕事」というものは、どんな仕事であれやってみて初めていろいろな学びや気づきがあるものだ。そこで起こった出来事や経験を前向きにとらえ、自分の糧にできる人こそが「自分のしたい仕事」を手に入れることができるのだと思う。
まずは、今している事の中に楽しみをみつけ好きになろう。そうすれば自分のしたいことがむこうからやってくる・・はず。
< 一覧に戻る